最近、中学・高校入試で漢字の書き取り問題が増加する傾向があるようです。これはこのところ問題とされている国語力の低下に関連しているかと思います。そもそも漢字の読み書きができないことが国語力の根本原因の一つであることは確かなことです。
漢字は意味を表す表意文字ですので、その情報量(訓、音、字義)は多く、使い方が難しいので、それを理解して使いこなすようになるには時間がかかります。そこで、中学受験に必要とされる漢字に限り(実際は高校入試でも十分使えますが)、本サイトにジャンル別の漢字ドリルをアップしています。内容は同訓異義語・反対語・熟語などさまざまですが、とくに同訓異義語をまず勉強してください。同訓異義語は一つ一つの漢字の意味を正確に理解しないと使いこなせません。しかし、これが出来るようになると、読解力アップにつながります。
読解とはただ文字を読むだけではありません。読んだ内容を頭にイメージしながら読んで、はじめて内容を理解します。そのイメージを作るためには漢字一つ一つを出来るだけ正確に理解する必要があります。そして、このことは入学試験に限らず、どのような文章でも、それを読んで理解する上では必要不可欠なことなのです。
「混」(「混ぜる」「混じる」)と「交」(「交ぜる」「交じる」「交わる」の使い分けの原則を例にしてみましょう。
「混」の字義は二つ以上のものが一つになって、もとの形を残さない場合に用います。「絵の具を混ぜる」「アメリカ人の血が混じる」などがその例です。
「交」の字義は二つ以上のものが一つになっても、もとの形を残す場合に用います。「漢字にひらがなを交えて書く」「友だちと交わる」などがその例です。
文章を読む際に、このような漢字の使い分けから、最初は意識的に、次第に意識しなくとも、内容についてより具体的なイメージをもつことが出来るようになります。また、それに伴って言葉についても注意力も身につきます。そうなれば、読解力も自然とアップするでしょう。
中学受験で必要とする同訓異義語はそう多くはありませんが、どれもが必須のものです。国語辞典を利用して意味を確認しながら、少しずつ勉強してください。
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