入試に作文は増えている
公立中高一貫校や公立高校の入試にはもはや作文の出題は欠かせないものになってきているようです。たとえば、東京都や千葉県の公立高校入試では二百字程度の作文が国語の試験問題の一部として出題されます。千葉県の場合は、一般入試の国語以外にも特色化入試(自己推薦入試)において、その「志願理由書」を書く段階から作文の力が試されるのが現状です。そして、受験する高校によっては一日に作文と小論文のように二度にわたって文章を書かせることもあります。
このような入試の状況に対して、いまの子どもは、以前に比べて文章を書く機会が極端に減ったように感じます。いま、小中学校での作文の授業時間はどのくらい確保されているでしょうか。小学校はまだしも、中学校ではほとんどないのではと思います。それに加え、携帯メールを小学校の時から利用する子どもが増えています。メールと言っても絵文字を多用するわけですから、文章を書いているとは言えません。
また、小中学生の読書量も減って活字離れが進んでいます。その結果、子どもに文章を書かせても、短い文を羅列して、それを「そして」や「しかし」でつなげているだけという場合が少なくありません。また、何を書いたらいいかわからないと言って、書くこと自体を面倒だといやがる子どもも増えています。これでは入試で出題されるような意見や批判を書いたりする論理的な文章を書くことは、塾などでよほどの練習をしなければ望みようもありません。
文章を書くには練習が必要
文章を書く力は一朝一夕には身につけることはできません。日頃から、文章を書く習慣があってこそ、文章力は身についてくるものです。わたしの経験でも小学生の頃から日記を書く習慣のあった中学生は作文を苦もなくこなしていました。国語教育のなかで作文にさかれる時間がもっとあって当然と思いますが、時間数の削減もあって、実際には文章読解にその多くの時間がさかれています。今後もこの傾向は変わるとは思えませんので、ご家庭において、小さい頃から日記、学習日記や手紙などで文章を書くことが習慣となるような工夫していただきたいと思います。
テーマを決めて作文を書いてみる
次のようなテーマを決めて、定期的に文章を書く練習をしてみてください。短くてもいいので、時間を決めて続けることが大切です。
1)本、テレビ番組、映画、漫画などの感想
短くてもいいので、感想を書くようにしてみましょう。日記に書くのでも構いません。
2)使い方や作り方を説明する
料理のレシピや工作の手順など。自分の好きなことを文章で説明することから始めてみてください。
3)1日の出来事
朝起きてから何をしたかを書く練習です。時系列に並べて、出来るだけ具体的に書いてみましょう。
4)手紙を書く
友達や親戚に手紙を書いてみましょう。手紙の書き方は学校の教科書などを参考にして、ていねいに書いてみてください。
5)ニュース、時事問題の感想、意見
中学受験生や高校受験生は社会の勉強にもなります。自分の考えや意見まで書けるようになると良いでしょう。
6)新しく覚えた言葉で文章を作る
ことわざ、慣用句、四字熟語を覚えるのにも有効です。無料で使える学習ドリルにも練習プリントがありますので、是非活用してみてください。
作文の書き方を学ぶ
漠然と作文を書いていても文章は上手くなりません。
作文には「書き方の技術」があります。しかし学校や塾などでしっかり学ぶ機会のないままになっていることが多いようです。
本や通信講座で作文の書き方を学ぶこともおすすめします。
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