文章を読まずに式を作っていないか
小学3年生になると、算数の文章題でつまずくお子さんが増えてきます。特に「かけ算を使うのか、わり算を使うのか分からない」という悩みをよく耳にします。
この記事では、文章題が苦手になる原因と、かけ算とわり算を正しく使い分けられるようになる練習方法をご紹介します。
小学3年生になると、算数の文章題でつまずくお子さんが増えてきます。特に「かけ算を使うのか、わり算を使うのか分からない」という悩みをよく耳にします。
この記事では、文章題が苦手になる原因と、かけ算とわり算を正しく使い分けられるようになる練習方法をご紹介します。
文章題が苦手になる一番の原因
文章を読まずに式を作る習慣
文章題が苦手なお子さんに共通しているのが、文章をしっかり読まずに式を作ってしまう習慣です。
「今、学校でかけ算を習っているから、この問題もかけ算だろう」「わり算の単元だから、わり算を使えばいいんだ」と考えて、文章の中身をよく読まないまま計算を始めてしまいます。
これでは、本当の意味で文章題を解く力は身につきません。
高学年になってから困ることに
低学年のうちにこの習慣がついてしまうと、高学年になって問題が複雑になったときに、かけ算とわり算の使い分けができなくなってしまいます。
さらに、小数や分数の問題が出てくると、どんな式を作ればよいのか全く分からなくなることも少なくありません。
割合や速さの問題も、本来はしっかり理解していれば公式がなくても式を作ることができます。しかし、文章を読まずに公式を暗記するだけの勉強を繰り返すと、ますます文章題が苦手になってしまうのです。
小学3年生から4年生の間に、文章をしっかり読んで「かけ算の問題か、わり算の問題か」を自分で判断できるようになることが、とても大切です。
まずは問題を読んで判断してみましょう
お子さんが次の問題を読んで、かけ算を使うのかわり算を使うのか、すぐに判断できるか確かめてみてください。
問題1
5人で遠足に行くことになりました。まおさんはお菓子を買う係になり、850円分のお菓子を買いました。1人いくらずつ、まおさんに払えばよいでしょうか。
問題2
だいすけ君は買い物に出かけ、1冊120円のノートを8冊買いました。だいすけ君はいくらお金を使いましたか。
問題3
ゆかりさんは、33ページの問題集を1日3ページずつ毎日勉強することにしました。何日で終わるでしょう。
問題4
のぶお君は夏休みに1日8個ずつ漢字を覚えることにしました。夏休みにのぶお君が勉強できる日は30日あります。夏休みの間に何個漢字を覚えることができるでしょうか。
答え:問題1と問題3がわり算、問題2と問題4がかけ算です。
もし、すぐに判断できない場合は、文章の意味を理解して、図や絵で説明する練習が必要です。
図や絵を使って考える練習をしましょう
整数の問題は図や絵で表しやすいので、分数や小数の問題に取り組む前に、整数の文章題を確実にできるようにしておきましょう。
もし高学年になって分数や小数の問題でつまずいたときは、同じような場面を整数の問題に置き換えて考えてみると、理解しやすくなります。
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日常生活の中で使ってみる
算数の問題集やドリルだけでは、文章題を得意にすることはできません。日常生活の中で、かけ算やわり算を使う場面を意識してみましょう。
たとえば、お菓子をみんなで分けるとき、買い物でお金を使うときなどに、「これはかけ算かな、わり算かな」と一緒に考えてみてください。
式を作る練習を日常の中で繰り返すことで、自然と文章題を解く力が身についていきます。