小学校で学ぶ小数や分数の計算は、お子さんの将来の学習を支える大切な土台です。この記事では、小学3年生から高学年のお子さんが、小数や分数の計算を確実に身につけるための方法をご紹介します。
なぜ小学生のうちに小数・分数を身につける必要があるのか
小数や分数の計算力は、中学・高校での学習に直接つながる重要な力です。
中学校の数学では、方程式や関数など多くの単元で小数や分数を使います。理科の実験結果の計算や、社会科の統計資料を読み取る問題でも計算力が求められます。
小数や分数の計算が速く正確にできないと、問題を解くのに時間がかかり、成績が伸び悩む原因になってしまいます。小学校のうちにしっかり基礎を固めておくことが大切です。
以下のポイントに気をつけて、小学3年生・4年生で小数や分数が出てきたら、重点的に取り組むようにしましょう。
小数・分数の意味をしっかり理解する
小学3年生:基礎となる概念を身につける
小学3年生では、小数と分数の基本的な考え方を学びます。定規やケーキ、ピザなど身近なものを使って、「1より小さい数」や「全体を分けた一部」という感覚が身についているか確認してください。
数直線や図を使って視覚的に理解することも効果的です。お子さんが「なんとなくわかった」ではなく、「どうしてそうなるのか」を説明できるレベルを目指しましょう。
小学4年生:分数の種類と変換を学ぶ
小学4年生では、真分数(分子が分母より小さい分数)、帯分数(整数と分数の組み合わせ)、仮分数(分子が分母より大きい分数)の違いを理解します。
帯分数から仮分数へ、仮分数から帯分数への変換練習を繰り返し行いましょう。また、分数の大きさを比べたり、等しい分数を見つけたりする力も大切です。

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小学5年生:通分と約分をマスターする
小学5年生では、通分(分母をそろえること)や約分(分数を簡単にすること)を学びます。分数を小数に直したり、小数を分数に直したりする練習も必要です。
どの学年でも、計算問題だけでなく文章題をしっかり解いて、小数や分数が実際の場面でどう使われるのかを理解できるようにしましょう。
通分と約分の練習問題はこちら

小数の計算:わり算でつまずかないために
小数のわり算は、多くのお子さんがつまずきやすい単元です。
よくあるつまずきポイント
わり切れない場合の四捨五入や、あまりを出す問題で間違えやすくなります。また、小数でわるわり算では小数点を移動させる作業に時間がかかってしまうお子さんも多いです。
正確に計算する練習方法
小数点の位置を間違えないよう、方眼ノートやマス目のあるノートを使って丁寧に計算する習慣をつけましょう。一つ一つの桁を確実に書くことで、小数点のずれを防げます。
整数のわり算が苦手な場合は、まず整数のわり算を暗算・筆算ともにほぼ完璧にできるようにしてから、小数のわり算に進みましょう。土台がしっかりしていないと、小数の計算も身につきません。
あまりの意味を確認する
あまりを出す問題では、計算後に必ず確かめの計算をする習慣をつけてください。文章題を解くことで、あまりが何を表しているのか理解を深めることができます。
基本的な練習問題を段階的に進めていくことが、確実な力をつける近道です。

小数のわり算の練習問題はこちら

分数の計算:途中の式をしっかり書く
分数の計算では、通分や約分、帯分数と仮分数の変換など、いくつもの手順を組み合わせて考える必要があります。
途中式を残す習慣をつける
途中式をしっかり書いて、一つ一つの過程を確実に計算していくことが大切です。通分や帯分数から仮分数に直す計算は、必ず途中の式を残すようにしましょう。
間違えた場合、どこで間違えたのか確認できるようにしておくことで、同じ間違いを繰り返さなくなります。
通分が苦手な場合の対策
通分が苦手なお子さんは、公倍数を頭の中で計算できず時間がかかることが多いようです。通分の練習問題を繰り返し解いて、速く正確にできるよう練習しましょう。
2025年現在、タブレット学習教材やアプリでも通分の練習ができるものが増えています。お子さんの興味に合わせて活用するのもよいでしょう。
複雑な計算こそ丁寧に
帯分数を仮分数に直すような問題は、面倒に感じて途中式を省略してしまうお子さんもいます。しかし、すべて暗算でできるようになるまでは、計算の過程を順序よく書かないと正確な答えは出せません。
計算が複雑になってきたら、必ず途中式を書くよう親御さんから声をかけてあげてください。
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まとめ:確実な計算力を身につけるために
小数・分数の計算力は、一朝一夕には身につきません。小学3年生から段階的に、意味の理解と計算練習を積み重ねていくことが大切です。
お子さんがつまずいているようであれば、無理に先に進まず、基礎に戻って復習することも必要です。焦らず、確実に一つ一つ身につけていきましょう。
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