小学6年生の算数で、比が苦手というお子さんは少なくありません。
比は6年生の1学期に学習する単元で、「割合」「速さ」と並んで小学校算数の中でも難しい内容のひとつです。中学校の数学にもつながる大切な考え方なので、6年生のうちにしっかり理解しておきたいところです。
この記事では、比のどこでつまずきやすいのか、どのような順番で勉強を進めればよいのかをまとめました。家庭でのサポートの参考にしてみてください。
比の意味をしっかり確認する
「比」とは、2つの量の関係を「:」という記号で表したものです。
たとえば、砂糖50gと小麦粉100gの量の関係は「1:2」と表せます。大きな数のままではなく、できるだけ簡単な整数で表すのが比の基本的な書き方です。
比は5年生で学んだ「割合」と深く関わっています。割合があやふやなまま比に進むとつまずきやすいので、お子さんが比に入る前に、割合の基本を軽く確認しておくと安心です。
日常生活の中の比に目を向ける
比は、生活のあちこちで使われています。身近な例として確認してみましょう。
料理ではよく比が使われます。ドレッシングを手作りするとき「酢とオイルを1:2で混ぜる」というのは比の使い方そのものです。砂糖と水を1:3で混ぜてシロップを作るときも同じです。
地図の縮尺も比の考え方のひとつですし、絵を拡大・縮小するときの比率も比です。
こうした日常の場面と結びつけながら「これも比の考え方だよ」と声をかけてあげると、お子さんは比を身近なものとして受け取りやすくなります。
比の性質を理解する
等しい比とは
比の両方の数を同じ数でかけたり、同じ数で割ったりしても、比は等しくなります。
たとえば「2:3」の両方を2倍すると「4:6」になります。3倍すれば「6:9」です。逆に、「6:9」を3で割れば「2:3」に戻ります。
これを「等しい比」といいます。後の文章題を解くときに必ず使う考え方なので、しっかり理解できているか確認してみてください。
比の値とは
「比の値」とは、比の前の数を後ろの数で割った値のことです。「2:3」の比の値は、2÷3=2/3になります。
2つの比が等しいかどうか確かめたいときに、比の値が同じかどうかを調べる方法がとても役立ちます。
分数や小数が混じった比の計算
比の計算でつまずきやすいのが、分数や小数が入ってきたときです。
小数の比は、10倍か100倍してまず整数に直します。「0.4:0.6」なら両方を10倍して「4:6」にし、さらに2で割って「2:3」とまとめます。
分数の比は、分母の最小公倍数を両方にかけて整数に直します。「1/2:1/3」なら最小公倍数の6を両方にかけると「3:2」になります。
小数は10倍か100倍、分数は最小公倍数をかけるというやり方で、かならず整数の比に直してから計算するようにしてください。5年生で学んだ約分・通分・最小公倍数の知識が必要になる部分なので、そこで手が止まるようであれば先に復習しておくとよいでしょう。
比の文章題の解き方
「比の利用」の文章題は、次の流れで解くと整理しやすくなります。
①問題文を読んで、何と何の比が示されているかを確認する
まず「何が比べられているのか」をはっきりさせます。数字をそのまま計算しようとする前に、比の関係を正しく読み取ることが大切です。
②図や線分図をかいてみる
図にすると問題の構造が見えやすくなり、何を求めればよいかが分かりやすくなります。お子さんがすぐに式を立てようとするときは、「先に図をかいてみよう」と促してみてください。
③等しい比の性質や比の値を使って解く
たとえば、男子と女子の人数の比が3:5で全体が400人のとき、全体を8として男子は3/8、女子は5/8と考えると、女子は400×5/8=250人と求められます。
このような手順で解けるようになるまで、練習問題を繰り返してみてください。
発展・応用問題にチャレンジする
比の考え方は、速さや図形の問題にも広く使われます。
速さの問題では、道のりが同じなら速さと時間は逆の比になるといった関係が出てきます。図形では、面積の比・底辺の比・高さの比の関係が問われる問題があります。
中学受験を考えているお子さんにとっては、比は算数全体に関わる大切な考え方です。比の基本が身についていると、旅人算・濃度・面積図など様々な問題で使えるようになります。応用問題には、基本の文章題が解けるようになってから取り組んでみてください。
中学受験向けの比の問題はこちら
まとめ
比の学習は、意味の理解から始めて、等しい比の性質、分数・小数の計算、文章題、応用という順番で進めていくのが着実です。
- 比の意味と等しい比の性質をしっかり理解する
- 分数・小数の比は整数に直してから計算する
- 文章題は図をかきながら解く
- 速さや図形にも比の考え方を応用する
比は中学以降の数学でも繰り返し出てくる考え方です。6年生のうちにしっかり固めておくことが、中学に入ってからの学習の土台になります。
小6の算数の実力をつけるのにおすすめの問題集
小6 標準問題集 算数:2024年の教科書改訂に対応/小学生向け問題集/教科書+αの力をつける (受験研究社) 新品価格 | ![]() |

