学力向上のためには「自主学習力」を身につけることが非常に重要です。小学校高学年は、中学校進学や将来の受験を見据えて、自分で学習する力を養う大切な時期です。
自主学習力とは、分からない問題に出会った時に、自分で解決方法を見つけて学習を進める力のことです。この力が身についていないと、塾に通ったり家庭教師をつけても、根本的な学力向上にはつながりません。
自主学習力が身についているお子さんの特徴
成績の良いお子さんには、以下のような共通点があります。
- 本を読んで自分で調べることを好む
- 分からない問題があっても、まず自分で解決しようとする
- 学校のノートを見直して同じやり方で問題を解こうとする
- 「教えてもらう」より「自分で理解する」ことを重視する
最近は、普段の学習時間は長いものの、この「自主学習力」が身についていないために、勉強に対して受け身になってしまい、なかなか成績が伸びないお子さんが増えています。
自主学習力をつける5つのポイント
1. 分からない問題は教材で類似問題を探す
分からない問題があったら、すぐに答えを見るのではなく、教科書やノート、参考書で似たような問題がないかを探してみましょう。
大切なポイント
- 分からないからといって白紙にする習慣をつけない
- 家庭学習はテストではないので、答えを探すことから始める
- 自分で調べる過程で理解が深まる
2. 算数は解き方を真似して挑戦する
算数の応用問題などは、すぐに完全理解する必要はありません。同じような問題があったら、やり方を真似して解いてみることが大切です。
学習のコツ
- 完璧に理解できなくても、まず真似をして書いてみる
- どの部分が分からないのかをチェックする
- 分からない箇所を明確にしてから質問する
3. 国語は分からない言葉を積極的に調べる
国語の学習では、分からない言葉の意味を調べることが語彙力向上につながります。
効果的な方法
- 分からない言葉に線を引く習慣をつける
- 辞書で意味を調べてノートに書く
- 調べた言葉を使って短文を作ってみる
4. 質問の仕方を身につける
分からない問題は、どの部分が分からないかを明確にしてから先生に質問する習慣をつけましょう。
質問上手になるために
- 「全部分からない」ではなく、具体的にどこが分からないかを説明する
- 自分なりに考えた過程も一緒に伝える
- 質問前に自分で調べたことも報告する
5. 暗記は覚えるまで繰り返す
漢字の書き取りや暗記事項は、覚えるまで何度でもやり直すことが重要です。
暗記のポイント
- 分からないからといって飛ばさない
- 覚えるまで何回でも繰り返す
- 「なんとなく」ではなく「確実に覚える」意識を持つ
- 翌日もう一度確認して定着度をチェックする
分からないまま放置しない習慣づくり
問題集や教材を用意しても、分からないからといってやらないままでは自主学習力は身につきません。
大切な心構え
- 最初は分からなくて当然だと理解する
- ノートを見直したり辞書で調べることを学習の基本とする
- 答え合わせだけでなく、解き直しまで行う
- 分からない問題は理解してもう一度解けるようにする
親御さんができるサポート方法
お子さんの自主学習力を育てるために、親御さんには以下のようなサポートをおすすめします。
効果的なサポート
- すぐに答えを教えず、まず自分で調べるよう促す
- 調べる方法を一緒に考える
- 努力した過程を褒める
- 分からない問題への取り組み方を確認する
まとめ
自主学習力は一朝一夕に身につくものではありませんが、小学校高学年のうちに基礎を築いておくことで、中学校以降の学習がスムーズになります。
自主学習力向上の3つのステップ
- 自分で調べる習慣をつける
- 分からない部分を明確にする
- 理解できるまで繰り返し取り組む
お子さんが「教えてもらう」学習から「自分で学ぶ」学習へと成長できるよう、日々の家庭学習の中で意識的に取り組んでみてください。この力は、将来の受験や社会に出てからも必ず役立ちます。
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