子どもにはそれぞれ、その子にあった勉強のしかたがあります。しかし、なかなかそれがわからず、お子さんに無理を強いているケースを見かけます。そこで、今回はその子にあった勉強のしかたについてお話しします。

 まず、お子さんの学力を知ることからはじめます。しかし、国語の場合、ことに読解力は学校のテストではなかなか把握しにくいものです。学校のテストは教科書の確認テストが基本ですので、文章内容も事前にわかっています。そのために正確な読解力は測れないとお考えください。

 そこで、これはわたしが塾で行っていた方法ですが、もしお子さんがいま五年生なら、前学年、四年生の文章読解の問題をやらせてみてください。そのさい、問題集は教科書準拠でない、標準レベルの問題集をお使いください。

 文章問題を解かせてみて正解だけに○をします。そして、何もヒントを与えず、間違った設問をもう一度、解かせてみます。違った文章問題でこのように二、三度繰り返してみて、二度目で全問正解に近い結果なら、現時点で基礎的な読解力があると考えていいでしょう。五年生の問題集で勉強を始めます。もし、不正解が正解より多いのなら、躊躇せずに四年生の問題集から問題を選んでしばらくやり直しです。また、全問正解、もしくはそれに近い場合でも時間がかかるようなら、そのペースが現在の学力とお考えください。いま、無理に時間を早くさせようとしないでください。また、前にお話ししたように、答えを書く字にも気をつけてください。これで大まかな読解力は把握をします。そして、その子の読解力にあったレベルで勉強をはじめるわけです。

 ところで、文章読解の問題を解かせると、とにかく時間がかかってしまうというお子さんがいます。文章は理解しているようだし、まあまあ設問も解けるけれど、時間がかかるというお子さんです。そういうお子さんの場合、そこで「もっと早く解こう」と言うと、その途端に間違いだすものです。時間に気を取られて、内容の理解がおろそかになるからです。つまり、その子にとって、そのペースが現状ではベストなのです。ですから、最初はその子のペースで問題を解かせます。そして、勉強を繰り返すうちに(一ヶ月先でもかまいません)本人が文章読解に自信を持ってきたら、そこで初めて時間のことを言います。そのさい、前もって時間を計っておき、たとえば「いま二十分かかったけど、今度はそれよりももう少し早くやってみよう」と言うようにします。しかし、スピードばかりを求めないようにしてください。スピードより正確に文章を読み取ることが第一であることを忘れないでください。

 今回は「その子にあった勉強のしかた」という題でお話ししましたが、その子にあった勉強のしかたとは、その子にあったレベルとペースで勉強することなのです。決められた時間でどんどん文章を読んで問題を解いていくことが出来れば、それにこしたことはありません。しかし、大部分のお子さんは最初からそうは出来ません。

 いまの読解力を正確に把握した上でその子にあったレベルとペースで勉強をはじめることが肝心なのです。

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