小学生の夏休み生活習慣見直し方法ー規則正しい生活で楽しく過ごすコツ

夏休みに生活の流れが崩れやすい理由

起きる時間が決まらないと1日が動き出さない

 学校がある日は、登校時刻という動かせない予定があるため、自然と1日の流れができています。夏休みはその軸がなくなるので、起きる時間が日によってばらばらになり、午前中がそのまま消えてしまいます。

 午前中を失うと、暑い午後に学習することになり、集中しにくいという悪循環に入ります。生活の流れを立て直すときは、まず起きる時間だけを決め直すところから始めてみてください。

 円グラフの1日の計画表を使って、1日の生活の目安を考えてみましょう

1日の生活計画表 円グラフ型の生活計画表
円グラフでの1日の生活計画表用のテンプレートです。平日、休日の1日の過ごし方を考えて、生活リズムを作ることが大切です。平日は朝の時間、学校で過ごす時間、放課後の習い事や塾の時間、家庭学習の時間などの使い方をお子さんと一緒に考えてみてください…

暑さと夜更かしが重なりやすい

 近年は夏の暑さが厳しく、夜になっても気温が下がりにくくなっています。寝つけないまま動画やゲームを続けてしまい、朝起きられないという形で崩れていくお子さんが少なくありません。

 寝る前にテレビやゲーム、動画を見ていると、眠りに入りにくくなります。就寝の1時間前には画面を見る時間を終わりにする決まりを作っておくと、夜の過ごし方が整いやすくなります。

1日の土台になる睡眠と朝の時間

小学生に必要な睡眠時間

 厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、小学生は9時間から12時間の睡眠を確保することがすすめられています。また、朝は太陽の光を浴びて朝食をとり、日中は体を動かして、夜更かしが習慣にならないようにすることが大切だとされています(出典 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」)。 

 朝7時に起きるなら、夜9時から10時には眠りについている必要があります。夏休みだから少し遅くてもよいと考えているうちに、必要な睡眠時間を下回ってしまうことがありますので、逆算して就寝時刻を決めておきましょう。

起きる時間は学校がある日と同じにする

 就寝時刻を守らせるより、起きる時間を固定する方が実行しやすくなります。朝きちんと起きられれば、夜は自然と眠くなるからです。

 起きたらカーテンを開けて日の光を入れ、朝ごはんを食べるところまでを毎朝同じ流れにしておくと、体が朝の時間を覚えていきます。休みの後半になって崩れてきたら、起きる時間だけを元に戻せば立て直せます。

午前中に学習の時間を置く

 暑さが厳しくなる午後より、涼しい午前中の方が学習に向いています。朝ごはんの後の1時間を学習の時間と決めてしまうご家庭が多く、これが最も続けやすい形です。

 午前中に終わらせておけば、午後は遊びや習い事に気持ちよく使えます。「勉強が終わってから遊ぶ」という順番にしておくと、遊びの時間を削る必要もなくなります。

塾や習い事がある日の時間の使い方

予定がある日とない日で1日の型を分けておく

 毎日同じ流れで過ごせることは、実際にはほとんどありません。お子さんの生活に合わせて、次の3つの型を用意しておくと、どんな日でも迷わずに動けます。

  • 塾や習い事がある日の流れ
  • 家で過ごす日の流れ
  • 出かける日の流れ

 この3つを紙に書いて目につくところに貼っておけば、その日の朝に「今日はこの型」と決めるだけで済みます。

 円グラフの1日の計画表を使って、1日の生活の目安を考えてみましょう

1日の生活計画表 円グラフ型の生活計画表
円グラフでの1日の生活計画表用のテンプレートです。平日、休日の1日の過ごし方を考えて、生活リズムを作ることが大切です。平日は朝の時間、学校で過ごす時間、放課後の習い事や塾の時間、家庭学習の時間などの使い方をお子さんと一緒に考えてみてください…

移動や準備の時間も見込んでおく

 習い事のある日に学習が進まなくなる原因の多くは、移動と準備の時間を数えていないことです。往復の移動、着替え、休憩を合わせると、1時間の習い事でも2時間以上を使うことになります。

 予定が詰まっている日は、無理に普段と同じ量をやらせようとせず、計算と漢字だけというように、あらかじめ内容を減らしておきましょう。できなかったという気持ちを残さないことの方が大切です。

予定のない日にまとめて進めるものを決めておく

 自由研究や読書感想文のように、まとまった時間が必要なものは、家で過ごす日に割り当てます。習い事がある日の細切れの時間でやろうとすると、なかなか終わりません。

宿題と練習時間の管理

宿題は種類ごとに分けて残りを見えるようにする

 宿題が終わらない原因の多くは、何がどれだけ残っているか分からなくなっていることにあります。まず全部を出して、次のように種類ごとに分けてみてください。

  • 毎日少しずつ進めるもの(ドリル、計算、漢字、音読、日記)
  • まとまった時間が必要なもの(読書感想文、自由研究、工作)
  • 一度で終わるもの(プリント類、絵日記の下書き)

 毎日進めるものは1日あたりの分量を決め、まとまった時間が必要なものは取り組む日を先に決めておきます。この2つを分けるだけで、進み方がまったく変わります。

終わったところが目で分かる形にする

 紙に一覧を作り、終わったものに印をつけていく方法が手軽です。残りが減っていくのが見えると、お子さん自身が進み具合を意識するようになります。

 親御さんが「宿題やったの」と毎日聞くよりも、一覧を一緒に見る方がお互いに気持ちよく進められます。

学校から借りている端末を使う宿題

 最近は、学校から配られた端末を使う宿題が出ることも増えています。こども家庭庁の調査では、小学生の7割以上が学校から配布または指定されたパソコンや端末を使っており、その使い道として最も多いのが勉強や習い事、次いで調べものとなっています(出典 こども家庭庁「令和7年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」 )。

 端末での宿題は、終わったかどうかが親御さんから見えにくいという難しさがあります。使い始める前にどの課題をやるのかを口に出して確認し、終わったら画面を見せてもらう形にしておくと、いつの間にか動画に切り替わっていたということを防げます。

遊びと機器を使う時間も先に決める

ゲームや動画の時間は家庭の決まりとして話し合う

 テレビやゲーム、動画は、夢中になるとそのまま何時間も続いてしまいます。1日1時間までというように、はっきりと時間を決めておきましょう。見たい番組を選んで録画しておき、決めた時間にまとめて見る方法も効果があります。

 この決まりの有無は、実際の使用時間に大きく表れています。こども家庭庁の調査では、家庭で決まりがあると答えた場合の平日1日あたりの平均利用時間は約5時間、決まりがないと答えた場合は約6時間26分となっており、1時間半近い差がついています(出典 こども家庭庁「令和7年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」 )。学校がない夏休みは、この差がさらに開きやすくなります。 

 決まりを作るときは、親御さんが一方的に告げるのではなく、お子さんと一緒に話し合って決めてください。自分で決めたことの方が守ろうという気持ちが働きます。

 小学生のゲームとの付き合い方の参考になる本

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時間の管理は機器の設定にも任せる

 口で注意するだけでは、毎日言い続けることになって親御さんも疲れてしまいます。ゲーム機やスマートフォンには、使える時間を決めておく設定や、決めた時間になると使えなくなる仕組みがあります。

 同じ調査では、インターネットにのめり込んで勉強に集中できなかったり、睡眠不足になったりしたことがあると答えた小学生が1割を超えています。夢中になりすぎてしまう場合は、注意する回数を増やすのではなく、設定を見直す方が現実的です。

遊ぶ日は思い切り遊ぶ

 遊びに行く日と学習する日を分けて、めりはりをつけることも大切です。勉強しない日を作るのであれば、その分を他の日に割り振っておけば問題ありません。

 中学受験を控えているお子さんも、適度に体を動かす時間が必要です。1日はプールや水遊びで過ごすというような日を作って、気持ちを切り替える機会にしてみてください。

暑さと体調の管理

暑さ指数と警戒アラートを確認する

 体調を崩してしまうと、学習の時間も遊ぶ予定もまとめて失うことになります。外に出る予定がある日は、朝のうちにその日の暑さを確かめておきましょう。

 環境省と気象庁は、暑さ指数が33以上になると予測される場合に熱中症警戒アラートを発表しています。さらに、都道府県内のすべての地点で暑さ指数が35以上になると予測される場合には、熱中症特別警戒アラートが発表されます。地域ごとの暑さ指数は、環境省の熱中症予防情報サイト(https://www.wbgt.env.go.jp/ )で確認できます。

 お子さんは体温の調節する力が大人ほど育っていないため、特に気を配る必要があります。水分と塩分をこまめにとること、外出時は帽子を使うこと、涼しい服装にすることを、休みに入ってすぐに確認しておきましょう。

冷房の効いた部屋で過ごす時間が続くときの注意

 冷房の当たりすぎで体調を崩し、集中できなくなることもあります。塾や図書館など、涼しい場所で長時間過ごす日は、羽織るものを1枚持たせておくと安心です。

 1日中室内で過ごすと体を動かす機会がなくなり、夜になっても眠くならないという流れにもつながります。朝の涼しいうちや日が傾いてから、短い時間でも外に出る機会を作ってみてください。

留守番の時間が長い家庭での工夫

過ごし方をあらかじめ決めておく

 夏休みはお子さんが家にいる時間が増える一方で、親御さんは普段どおりお仕事があるというご家庭も多いでしょう。何をしてよいか決まっていない状態で長時間ひとりになると、そのままテレビやゲームの時間になってしまいます。

 朝出かける前に、その日にやることを紙に書いて置いていく方法が確実です。「ドリル2ページ」「音読1回」というように具体的に書いておけば、お子さんも迷いません。

学童保育や自習室を活用する

 学童保育や、夏休み中に午前から開いている塾の自習室など、安全に過ごせる場所を確保しておくことも大切です。図書館の学習席を使えるようにしておくのもよいでしょう。

 ひとりで学習を進めるのが難しいお子さんの場合は、決まった時間に取り組める教材を用意しておくと、生活の流れが保ちやすくなります。

 自宅で過ごす時間が長いお子さんには子ども新聞を読む習慣をつけることをおすすめします

小学生向け新聞【読売KODOMO新聞】 小学生の“知りたい”を育てる新聞+【朝日小学生新聞】

夏休みの生活習慣を整えるために

 夏休みの生活で軸になるのは、起きる時間、宿題の残りが見えている状態、そして機器を使う時間の決まりの3つです。この3つが保てていれば、多少予定が崩れても大きく乱れることはありません。

 塾や習い事のある日は学習の量をあらかじめ減らしておき、家で過ごす日に自由研究や読書感想文のようなまとまった時間が必要なものを割り当てます。遊びの時間も先に決めておけば、お子さんも安心して切り替えられます。

 生活の流れが崩れてしまっても、立て直しは何度でもできます。まずは明日の朝、起きる時間をそろえるところから始めてみましょう。

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